人生は歯が命 歯っぴぃーライフ

治療をしないことだ

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みなさん、歯科医院においての『最高の治療』とは、どういうものだと思われるでしょうか?

インプラントでしょうか?
それともブリッジ?
歯を削るのが上手なこと?

着目点は人それぞれだと思いますが、私は、『全く治療をしない治療』だと思っています。

「えっ??それでは、『治療』とは言えないでしょう?!!」という
反応が聞こえてきそうです。

私にとって『まったく治療をしない治療』は、究極の目標でもあるのです。どうしてそのような考えに至ったのか、その理由をお話ししたいと思います。

私が勉強に行ったフィンランドやスウェーデンでは、殆ど治療という行為をしないのです。

北欧の国々では、虫歯や歯周病の治療をしないことで、それらの病気がほぼなくなったと言われています。

スウェーデンでは、タービンを置いている歯科医院は、ほとんど無いと言われています。
タービンというのは歯を削るドリルのことで、皆さんにとっての歯医者さんのイメージには付き物だと言っても過言ではないかもしれませんね。

歯は削れば削るほど、悪くなるものなのです。
驚かれるかもしれませんが、これは30年前にフィンランドですでに出ているデータなのです。
スウェーデンでは「歯を削らないように」という達しが国から出されているほどです。

スウェーデンやフィンランドでは、歯を削らずに、どうやって虫歯や歯周病菌を治療したのでしようか?

その方法は、原因である虫歯菌や歯周病菌の検査を、徹底的にするというものでした。
日本の歯科医がやるような、歯周ポケットの検査のようなものではなく、顕微鏡を使って原因菌やその数を調べるような、徹底した検査です。

80歳の人が何本自分の歯を残しているか、ご存知でしょうか?

日本人は、平均で5~6本。
それに対しスウェーデン人は22~25本もの自前の歯を残しているのです。

歯の治療で、たくさん削った日本人は自分の歯が少なくて、削る治療を30年前にやめた国(スウェーデン)では、25本も自分の
歯を維持している。
これほどの差は、いったいどこから来たのでしょうか?

30年前の大事業に、その秘密はあります。

スウェーデンの国家予算の三分の一を歯科に投じて、大きな改革をしました。
歯を削らない治療を歯科医に徹底させるとともに、削るよりも削らない治療をしたほうが保険点数が高くなるように仕組みを変えたのです。
日本では、歯を削るほうが保険点数が高いのです。みなさんが認識しておいでのように、歯を削る治療をした日は、支払う金額が高いですよね。つまり、保険点数も高いということです。
スウェーデンでは、虫歯や歯周病が無い状態を維持する治療をしたほうが、削るよりも保険点数が高くなるように変えたため、現在のスウェーデンでは月に一度、クリニックで歯科衛生士に状態をチェックしてもらうことで済んでしまうのが一般的になりました。

ただし、歯科医の数は、30年前の10分の1以下に減ったと言われています。

この話を、歯科関連のとある団体に話したことがありますが、殆どの人には見向きもされませんでした。
スウェーデンやフィンランドのような取り組みをしたら、結局のところ歯医者の仕事は減り、収入も減ってしまうからです。

でも、患者さんのことを一番に考えたら、削る治療をしないことが
一番ではないかと、私は思うのです。

原因を探る事をせずに、見ただけで治療を開始する。

歯科では普通のことですが、病院でそれをやったらどうでしょう?
「あなたは太っているから、糖尿病です。血糖値の検査なんてしませんよ。
太っているのだから糖尿病です。即刻治療を開始します!」
そんな乱暴なこと、ありえませんよね。

でも、日本の歯科ではそれが通用します。歯に穴があいているから削って
詰めて治しましょう。口の中にどんな菌がうじゃうじゃいるかも調べずに、
歯を削ったらその穴に口の中の菌が入り込んでしまいます。
そこに詰め物をしたら菌を大量に入れたところに蓋をするようなもの。
削った穴の中で、菌が悪さをしないなんて考えられません。

検査をして虫歯や歯周病の原因を探り、それらの原因を減らす方法を
患者さんに教えてあげること、これをすれば、殆どの患者さんは、
虫歯や歯周病とおさらばできるのです。

これが、私の考える、『最高の治療』なのです。

なるほどと思っていただけたら、大変嬉しいのですが、いかがでしょうか??

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