口腔外科 | 横浜市泉区の歯科アートデンタル中田南クリニック

口腔外科とは

顎骨のなかに埋まっている親知らずの抜歯、口のなかのできものの切除術などです。
しかし、外科だけを扱う科では決してありません。
顎・口腔には多種多様な病気が起こります。
顎骨炎、骨髄炎、口内炎(難治性も含む)、顎関節症、神経痛、癌(歯肉癌・舌癌)、口腔心身症など、列挙すればきりがないほどです。
口腔外科という診療科は、このように顎・口腔に起こるさまざまな病気の診断を下し、治療をする科でもあります。

親知らず

親知らずとは?

大人の歯は、13歳前後までに全部(前歯から第二大臼歯まで、28本)生えます。
ですが、それからかなり遅れて20歳前後に歯の列の一番奥に生えてくる歯があります。
この歯のことを、「親知らず」、「第三大臼歯」あるいは「智歯(ちし)」と呼びます。
上アゴ、下アゴ、左右の計4本あります。上アゴの親知らずは、上の歯の一番奥の歯茎とその外側に生えてきます。
下アゴの親知らずは、下の歯の一番奥の歯茎と頬の粘膜の間に出てきます。
最初は、そこの歯茎がだんだん盛り上がってきて気づきます。
そのうち、歯の頭が歯茎を突き抜けて徐々に出てきます。
親知らずは、大人になったころに親に知られることなく生えてくる歯のことです。
一般的に、真直ぐ生えてくる人は珍しく、斜めに生えたり真横に生えたり、まったく出てこない人もいます。

親知らずの抜歯

歯誰もが、抜歯に対して不安や緊張があるものです。
ましてや親知らずの抜歯は、抜歯の中の横綱。
ですが、抜歯の大変さには個人差があります。
先入観は捨て去り、自分の場合は抜歯がどの程度大変なのか十分に説明を受け、
納得するまで質問し、後は先生に任せてがんばりましょう。
当医院では、下あごの親知らず1本の抜歯にかかる時間はどの場合でも、平均30~40分です。
時間がかかればかかるほど、腫れや痛みが強く出やすいものです。
短時間で、歯肉や骨にダメージが残らないように抜歯することを心がけております。

顎関節症

「物を噛むと、こめかみや耳の付け根が痛い」
「食事中にアゴがカクカク鳴って、食事がしづらい」
「突然、口を開けようとしたら、開かなくなった」
「以前から痛みや音がしていたが、最近ギシギシとした変な音になって来た」
「食べ物を噛んでいたり、人としゃべったりしているとアゴがだるくなる」
このような症状があれば、「顎関節症(がくかんせつしょう)」です。
口を思いっきり開けて、指が縦に3本入れば問題ありません。指が3本入らない。口を開けたり、閉じた時にガクンと音がした。物を噛むとこめかみが痛い。「顎関節症」の疑いがあります。

外傷について

口腔外科で取り扱う病態に、顎顔面の外傷というものがあります。
転倒などにより足にケガをした際には、病院へ行きますよね。
単なる擦り傷であったり、時には骨折していることもあるかもしれません。
そのケガをした部位が、顎や顔面、それから口腔内に及んでいる場合には、口腔外科で治療を行います。
歯科医は、歯だけではなく、顎や顔面も含めた領域の専門医とも言えるのです。

歯の外傷について

歯の外傷について

その中でも、歯科で取り扱うことの多いものとして、歯の外傷というものがあります。
お子さんは、スポーツをしている時や遊んでいる時などに、無理な行動をとってしまいがちです。
その際、転倒や衝突により、一時的に歯が傷害されることがあります。

歯の打撲

歯を殴打した時に、歯や歯槽骨に異常がなく、歯根膜や歯肉などに炎症を起こしているだけの状態を歯の打撲と言います。
特別な治療は必要なく、1~2週間ほど安静にしているだけで、自然治癒します。
痛み止めとして、消炎鎮痛薬を服用することがあります。

歯の不完全脱臼

歯が半分抜けかかった状態を指します。
歯根膜の一部が断裂してしまっているので、歯がグラグラと揺れます。
放置しておくと、歯の根っこにある歯髄が断裂してしまうため、ワイヤー等による固定が必要になります。

歯の完全脱臼

歯が歯槽骨から完全に抜けてしまっている状態を指します。
歯根膜も完全に断裂しています。
さらに、歯が完全に抜け落ちてしまうことを「歯の脱落」と言います。

歯の完全脱臼の応急処置について

歯の完全脱臼というのは、幼児期や学童期にはよくある外傷の一つであると言えます。
それだけに、お子さんにこうした外傷が発生した際には、いくつか取るべき行動があります。
いざ歯が完全に脱落してしまった場合、多くの人は、もう元には戻らないだろうと諦めがちです。
しかしながら、脱落した歯を速やかに歯槽骨内に固定すれば、元の状態に戻すことは可能なのです。
そのためにはまず、脱落した歯を持って、一刻も早く歯科クリニックへ行きましょう。
脱落してからの時間が短いほど、再植後の定着率が良いと言えます。
また、脱落した歯を運ぶ際には、汚れないように気を付けましょう。
既に汚れている場合には、水道水などで洗うことが大切です。
そして何より、歯を乾燥から守りましょう。
もしもご自宅に牛乳が常備されていれば、牛乳に浸けた状態で歯科クリニックへ運ぶのがお勧めです。
あるいは、お子さんの口に含んでもらった状態で保管しても良いです。

歯の破折

歯の破折とは、外傷によって歯が折れたり、歯に亀裂が入ったりすることを指します。
歯が折れていれば、すぐに歯の破折だと診断がつくのですが、亀裂の場合は診断がつき辛いという特性があります。
こうした歯の破折については、歯髄が傷害されるケースが多く、その後の治療も症状によって様々です。
ただし、歯冠が大きく欠けてしまっても、レジン等の修復材料を用いれば、外見上元通りに戻すことが可能です。

歯の嵌入

歯の嵌入とは、外傷によって歯が歯槽骨へめり込んでしまった状態を指します。
これは、治療によって元の位置に戻し、固定処置を施すことで治すことができます。
もしも、歯髄が傷害されてしまった場合は、追加の根管治療が必要となってきます。
このように、歯科の口腔外科では、様々な外傷を取扱い、治療を施していきます。

口腔外科

口腔外科では、親知らずの抜歯や外傷だけでなく、腫瘍やのう胞などの疾患も取り扱います。
そこでまず、口腔領域にできる腫瘍についてご紹介します。

良性腫瘍

エナメル上皮腫

エナメル上皮腫は、その名の通り歯が原因となって生じる腫瘍です。
そうした腫瘍を歯原性腫瘍と呼び、エナメル上皮腫は歯原性腫瘍の中で最も頻度の高い良性腫瘍であると考えられています。
腫瘍自体は、歯の下にある歯槽骨内に広がるため、エックス線を撮影すると顎の骨に大きな黒い影が見えるようになります。
進行するとかなりの大きさとなるため、外見から見ても顎が腫れているように見えます。
治療法としては、手術による摘出が一般的です。
腫瘍があまりに大きくなりすぎると、摘出だけでは対応できないため、顎の骨を切除することもあります。

角化嚢胞性歯原性腫瘍(かっかのうほうせいしげんせいしゅよう)

角化嚢胞性歯原性腫瘍は、以前は嚢胞として分類されていいたのですが、腫瘍のように進行するのが速いため、今では腫瘍に分類されるようになりました。
エックス線上には、エナメル上皮腫と同様、顎の骨の中に黒い影が見えるようになります。
とりわけ、親知らずが生えるはずだった所に発生しやすい腫瘍です。
ですので、歯ができる前の歯胚という組織が嚢胞化して、腫瘍となっていきます。
治療は摘出で、病巣が大きい場合は開窓療法がとられることもあります。

歯牙腫

歯牙腫はその名の通り、歯から発生する腫瘍です。
歯胚の形成異常によって発生し、集合性歯牙腫と複雑性歯牙腫に分類することができます。
集合性歯牙腫では、腫瘍の中に、歯の形をした大小様々な石灰化物が生じています。
一方、複雑型歯牙腫では、腫瘍の中に歯の形にはなり得ていない石灰化物が生じています。
多くの場合で自覚症状がないため、エックス線を撮影して初めて発見されることが多いです。
治療法は摘出です。

悪性腫瘍

口腔がん

口腔内の悪性腫瘍は、上皮性の癌腫と非上皮性の肉腫に分類することができます。
しかしながら、口腔内に発生する悪性腫瘍のほとんどは、癌腫である扁平上皮癌です。
口腔がんと一言で言っても、部位によって症状もまちまちです。
細かく分類すると、口唇がん、舌がん、口底がん、歯肉がん、頬粘膜がん、硬口蓋がんなどが挙げられます。
この中でも、一番発生頻度が高いのは、舌がんです。
舌がんは口腔がん全体の約4割を占めています。
口腔がんには、次のような特徴があります。
・進行が速い
・腫瘍の周辺が硬い
・周囲との境界がはっきりしない
・転位を起こす
これらの特徴は、悪性と言われている所以でもあります。
口腔がんの原因には、アルコールやタバコ、虫歯などが挙げられます。
その他、自分の口に合っていない入れ歯や詰め物などが存在すると、慢性的に口腔粘膜を刺激することになるので、口腔がんのリスクを高めると考えられています。
口腔がんが発症する一歩手前では、白板症と呼ばれる症状が出てくるため、ひとつの目安にすると良いかもしれません。
口腔癌の治療法は、化学療法、放射線療法、手術療法の3つが考えられます。
完治するかはそれぞれの症状にもよりますので、一概には言えません。
ちなみに、口腔がん全体の5年生存率は6~7割となっていますので、仮に発症したとしてもそれほど悲観することはないかもしれません。
とにかく、早期発見早期治療が重要となります。
悪性腫瘍にはその他、悪性黒色腫や悪性リンパ腫、悪性唾液腺腫瘍などがあります。
これらも、良性腫瘍とは異なり、治療経過も予後もあまり良いものではありません。

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