その噛み合わせ、本当に大丈夫ですか?

よく歯医者さんで、虫歯の治療をして金属を入れることがありますよね。
その際、「カチカチ噛んでください」「ギリギリしてください」と言われた経験がある方も多いと思います。
そのうえで、「ここ、高いですか?」と患者さんに確認する場面もよくあります。
「ちょっと高いです」「特に違和感はないです」といったやり取りです。

ここで考えたいのは、その時点で“高いかどうか”を医師が判断しきれていない可能性がある、という点です。
つまり、噛み合わせにわずかなズレが生じているかもしれないということです。
本来であれば、プロである歯科医師は状態を見て判断できるはずですが、実際には患者の感覚に委ねて調整しているケースも少なくありません。
このプロセス自体が、噛み合わせのズレを生む要因になることもあります。

虫歯治療というと、「虫歯を削って詰めれば終わり」と思われがちですが、実はその後の噛み合わせの調整こそが非常に重要です。
「高くないから大丈夫」と感じていても、逆に低すぎるケースもあり、わずかな違いが全体のバランスに影響を与えることがあります。

噛み合わせは、しっかり理解している歯科医師に任せるのが理想です。
矯正治療でなくても、虫歯治療を1本、2本と重ねていくうちに、少しずつズレが蓄積し、全体のバランスが崩れていくことは十分にあり得ます。

そして厄介なのは、その影響がすぐに現れるとは限らないことです。
治療直後は問題がなくても、時間が経ってから「腰痛がひどくなった」「頭痛が続く」「めまいがする」といった症状が出てくる場合があります。
一見、歯とは無関係に思えるこうした不調も、実は噛み合わせと深く関係している可能性があります。

いわゆる不定愁訴と呼ばれる症状――頭痛やめまい、肩こりなど、検査をしても原因がはっきりしない不調――は、噛み合わせが関係しているケースも少なくないと考えられます。
個人的な見解ではありますが、かなりの割合で関与している印象です。

もし、頭痛やめまい、肩こりといった症状で医療機関を受診し、「特に異常はない」と言われた場合は、一度歯科でのチェックを検討してみてもいいかもしれません。
「頭痛があるのですが、噛み合わせに問題はありませんか」と相談してみるのも一つの方法です。

一般的に、頭痛で内科を受診しても原因が特定できないケースは多く、その場合は鎮痛剤が処方されることがほとんどです。
はじめは比較的穏やかな薬から始まり、効果が薄ければ徐々に強い薬へと変わっていきます。
しかし、原因がはっきりしない以上、対症療法にとどまってしまうのが現実です。

さらに、鎮痛剤に頼り続けることで、薬の効きが悪くなるだけでなく、血流やリンパの流れに影響が出るといった悪循環に陥る可能性も指摘されています。
特に女性に多く見られる傾向です。

実際、痛み止めの市場規模は非常に大きく、それだけ原因不明の不調に悩む人が多いことを示しています。
外用薬、たとえば肩こりに対する塗り薬なども一時的に症状を和らげることはあっても、根本的な解決には至らないケースがほとんどです。

もちろん、外科的な処置後の痛みなど、明確な原因がある場合は別ですが、多くのケースでは原因が特定されないまま対処が続けられています。
肩こりや腰痛も同様で、「なんとなく不調」という状態が慢性化している人は少なくありません。

だからこそ、「原因がわからない不調」に対しては、噛み合わせという視点を一度持ってみる価値があります。
見落とされがちなポイントですが、体全体のバランスに関わる重要な要素の一つです。

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