キシリトールを味方に

 歯周病と虫歯という、身近な病気が人生や体に与える影響について、
 前のコラムでお話しさせていただきましたが、みなさんはどんなことを感じられたでしょうか?
「歯医者さんに行って、今の自分の状態をチェックしてもらわなきゃ」とか、「歯周病にかかっているのは知っているけどなんとか自宅で出来る方法は無いの?」とか、「子どもの虫歯をこれ以上増やさないようにしたいんだけど」などなど。
歯や口の中の状態を知っておくこと、必要な治療を受けることはとても大切です。
歯磨きの重要性は皆さんご存知のとおりですが、プラスアルファとでも言いますか、さらに味方になってくれるものがあります。
 それは一体何でしょうか?
答えはキシリトールです。
答えはキシリトールです。
 甘味料の一種で、自然界に存在します。つまり、野菜や果物にも含まれているのです。
 今の時期おいしいイチゴにも、キシリトールの成分が入っているというわけです。
では、虫歯や歯周病のために、イチゴをたくさん食べれば良いのかというとそうではなくて、キシリトール100%(最低でも50%以上)を含有している、ガムやタブレットを摂ることを強くお勧めいたします。
余談ですが、イチゴはビタミンCが多いですし、最近は多種多様な品種があってとても美味しい食べ物ですから、キシリトールを目的にしないで召し上がったほうが良いかと思います。
キシリトールの話
話をキシリトールに戻しましょう。
 キシリトールは虫歯の原因となる歯垢や酸を作りません。
 虫歯の原因とならない甘味料は他にも多く存在しますが、虫歯の発生を防ぐ効果が証明されているのはキシリトールしかありません。
歯垢は、歯周病菌の温床でもあるので、歯垢ができないということは歯周病菌にも効果があるということなのです。
コンビニにもスーパーにも、キシリトールの入った製品はたくさん売っています。
 それらのキシリトール含有量はだいたい20パーセントほどです。
 最近は50%含有のものも出ているようですが。
予防歯科の先進国フィンランドでのデータでは、キシリトールの含有量が最低でも50%でないと、効果は出ないと言われています。
フィンランドであれば、キシリトール100%のガムやチョコレートが
 スーパーで手に入りますが、日本では残念ながらそうではありません。
 歯科クリニックでも、販売しているところは限られているのが現状です。
食べ方にも注意
キシリトール含有量50%以上のものが手に入ったら、食べ方にも注意してみましょう。
 と言っても、難しいことは何もありません。
 菌を減らすためには、口に入れたらすぐに飲み込むのではなく、口内に長く留めておけばいいのです。タブレットを口に入れたら、5分くらいは口の中に入れておきます。噛んで飲み込まないようにだけ気をつけてくださいね。
 一日あたり5gから10g(その人の症状により量が変わります)を3~4回に分けて摂取することが効果的です。
 食後に何か甘いものを食べたいという人にはピッタリですね。
キシリトールに興味を持たれた方は、こちらのコラムもお読みいただ
 けると、キシリトールについてさらに詳しくなれることと思います。
 





