生涯にわたって健康な生活を送るために

テレビをつけると、健康食品のCMが、これでもかというほど流れてきますね。
黒酢とニンニク、青汁、グルコサミン、コンドロイチン、筋肉成分のアミノ酸、ゴマの栄養成分、DHAとEPA、アントシアニン、血圧の上昇を減らすものなどなど。
さまざまなメーカーから、たくさんのサプリメントや、薬が販売されています。

サプリメントは本来、食事では不足しがちなものを補うために使うものであり、「サプリを飲んでいれば栄養対策は万全」と言い切るためのものではありません。

まず、口から食事を摂れること
これが何より重要だと思いませんか?

若いうちは何でも食べられていた人が、加齢とともに食べられるものが変わってくる、同じ物を食べていたとしても大きさや軟らかさが変わってくるなど、何らかの変化が起こることは少なくありません。

さて、ここで皆さんに質問です。
A、幾つになっても、何でもモリモリ食べられる
B、高齢になり、歯が痛かったり、噛みあわせが悪くて食べられない

みなさんは、高齢になったとき、AとBのどちらの状態を望みますか?

愚問だとは思います。
食べられない生活を望む人は、まずいないとでしょうから。
それにもかかわらず、食べることは難しい高齢者は、確実に存在します。
これもCMですが、軟らかい食事、歯が無くても食べられる食事などのレトルト食品がおかずの種類も多く販売されています。
需要が無ければ、メーカーはそういう商品は作りませんから、必要としている人は多いのです。

歯が痛かったりしたら、噛むのに苦労しない痛くないものを食べるようになりますよね。
噛まなくてもいい肉やゴボウなどは、普通の調理法ではありません。
そうなると、食べるものは必然的に偏ってきます。麺類やおかゆなどの炭水化物が増え、身体を作るもとになるタンパク質や体のバランスを整える野菜類は、どうしても摂取量が減ってきます。

栄養状態が悪くなる(低栄養)と、筋肉の量が減り、運動量も減少し、食欲がなくなり、更に低栄養になるという悪循環に陥ります。

食べ物が最初に接する体の部位は、口と歯です。
歯がうまく機能しなけば、食べ物を体の栄養に変えることは難しくなります。

前回のコラムにも書きましたが、日本人は寿命が延びて世界一の長寿国になった一方、自分のことは自分で出来る健康寿命の平均と平均寿命との間に差が出来、男性は9年間、女性は12年間を、誰かの手を借りて生きているというのが現状なのです。
つまり、要介護の状態で9年以上を過ごし、最期を迎える人が多いという事です。

人の手を借りるということは、手を貸してくれる人の生活を変えることに他なりません。
介護に時間や体力を奪われ、結果仕事を辞める介護離職者は毎年10万人もいます。
「介護離職ゼロ」と言っていた阿部首相の新三本の矢は、どこにいってしまったのでしょう?
国や自治体には介護離職者介護離職者をなくす努力をしてもらわなければなりませんが、いずれ人は生きている限り年齢を重ねていくのですから、まず自分自身の健康寿命を延ばす努力をしてみませんか?

貴方自身が要介護者にならなければ、貴方の周りの人たち(家族)は、仕事や環境を介護のために変えずに済みます。

その為には、どうしたら良いでしょう?

幾つになっても動ける体であるためには、身体を動かせる体力や筋力が必要です。
体力や筋力を維持するためには、しっかり何でも食べられなくてはなりません。
何でも食べらるためには、噛み合わせがあっている事、歯が痛くないことが大切です。

つまり、動ける体でいるためには食べられる歯でいなくてはなりません。

食べられる歯を維持するためには、日頃のケアに加え、歯科医で定期的に状態を診て貰うことが大切です。

普段は仕事で忙しくて、歯医者に定期的に行くなんて無理という人は多いです。
でも、定期的に検診を受ける習慣を作っておくことが、今の貴方だけでなく、将来高齢になってからの貴方自身と貴方の家族を介護から遠ざけることにつながるのです。

介護はお金がかかります。
介護者(家族)の時間と生活を変えて、仕事を奪うこともあります。
精神的な負担も、かなりなものです。

歯が痛いから歯医者に行くのではなく、痛くなくても定期的に歯医者に行く習慣を作ってください。
要介護者になって支払う介護費用よりも、定期検診のほうがずっと安上がりです。
「最期まで元気で、何でもよく食べて、ピンピンコロリのおじいちゃん、おばあちゃんだったね」と言われることは、本当に素晴らしいですし、それこそ誰もが望む姿ではないでしょうか?

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