末期患者の97%が根管治療をしている

「心臓病、腎臓病、関節炎、神経疾患、自己免疫疾患、ガンの原因は、歯かもしれませんよ」というお話を、したいと思います。
疾患のある場所は、歯とは無縁の場所なのですが、歯が原因とはなぜなのでしょう?

今から100年以上も前の実例を紹介します。
ある女性は、6年間車椅子で生活していました。
過去に歯科で根管処置を受けていたので、その歯を抜くことを勧められました。外見上は何も問題がなさそうなその歯は、ウサギの皮下に入れられ、ウサギが歯のかつての持ち主と同じように関節炎になり、その後感染症にかかって10日後に死んでしまいました。
一方、根管治療をした歯を抜いた女性は、関節炎がどんどん良くなり、杖なしでも歩けるまでに回復したのでそうです。
関節炎の女性に根管治療の歯を抜くように勧めたのは、ウエストン・プライスという博士で、研究者であり歯科医でもあり、「健康のチャールズ・ダーウィン」とも言われる人です。

プライス博士は、根管処置をした歯は死んだ歯であること、その死んだ歯を殺菌することが歯の構造上不可能であることを発見しました。
根管治療をした歯は、毒性の高い嫌気性菌が増殖する温床になりうること、そして、条件が整えば菌は血流へと浸透し、深刻な症状となって体に現れてくるのです。
さらに、心臓病などを引きおこす原因となる16種のバクテリア突き止めるなどの研究結果を本にして出版したのですが、70年間もの間、日の目をみることはなかったそうです。

根管治療をしたことがあるという人は多いでしょう。
そして、神経を抜いたのだからもう大丈夫と思っている人も大勢いることでしょう。

でも、「大丈夫ではないのでは?」と、気づいていただきたいのです。

日本では、根管治療は保険診療です。つまり、丁寧にやっても、テキトーにやっても、歯科医の収入は同じ。
勿論、丁寧に治療することを心がている歯科医はいるでしょうし、私もそのひとりではあります。

丁寧な治療を心がけていても、日本の歯科医は一日に多くの患者さんを見なくてはなりません。
それに、どんなに丁寧に治療をしても、名医と言われる人が治療にあたっても、側枝という非常に細かい部分に入っている菌までは、無くすことが出来ないのです。

アメリカでは、歯科治療は全額自己負担なので、お金を出せば、名医に診て貰うことが出来ます。高額な治療費は払えないという人は、治療費の安い研修医に診て貰うことになるわけです。
ところが日本は、前述のとおり、誰が診療しても入ってくるお金は同じです。

時間をかけて、丁寧に治療するために、最近では日本でも自費治療をするというところもあるようですが、一番大事なのは虫歯や歯周病にならないことです。

虫歯になると歯の表面を削ります。
虫歯や歯周病で、最終的には神経をとる根管治療をすることになり、心臓病他の病気の心配までしなくてはならないというのは、精神的にもかなりな負担ではありませんか?

つまり、虫歯や歯周病にならなければ、根管治療の必要もなく、ひいては心臓疾患や脳の病気への心配も減るという訳です。

たかが虫歯、ただの歯周病などと侮ることなく、変だと思ったらすぐ治療に行きましょう。
何よりもまず、虫歯や歯周病にならないように、心がけましょう。

歯の健康は、、全身の健康に直結しているのですから。

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